AGIBOTは2026年6月28日、重要な生産マイルストーンを達成した。累計1万5,000台目となるヒューマノイドロボット——産業用実装作業機「G2」——が上海の生産ラインで完成したのだ。Yahoo Financeが配信したPR Newswireのリリースによると、この節目は1,000台から5,000台、1万台を経て1万5,000台に至るまで、約1年間で達成された急拡大の集大成であり、これまでにヒューマノイドメーカーが報告した中でも最速級の生産拡大ペースだという。
G2プラットフォームは実際の生産ラインでの実装作業向けに設計されており、電子機器製造分野で先行導入されたAGIBOTの旧型G1の後継にあたる。AGIBOTの具身知能(Embodied AI)事業部門を統括する姚茂青(ヤオ・マオチン)博士(シニア・バイスプレジデント兼事業部門プレジデント)は、この節目を同社の製造アプローチの正しさを裏付けるものだと位置づけ、5桁台の生産規模に到達するにはロボット設計の成熟度だけでなく、規模に見合った安定供給を可能にするサプライチェーンと品質管理体制が不可欠だと指摘した。
世界のヒューマノイド出荷台数におけるAGIBOTの位置づけ
今回の1万5,000台という節目は、Omdiaのデータをさらに裏付けるものとなった。同社の調査では、AGIBOTは2025年に5,168台を出荷し、世界シェア39%で世界首位のヒューマノイド出荷企業にランクされている。2026年半ばまでに累計1万5,000台に達したことは、同社の出荷ペースが2025年の水準をはるかに上回るまで加速していることを示しており、部品コストの低下と政府主導の導入政策に後押しされた中国のヒューマノイド生産急増という、より大きな潮流とも一致している。
市場にとっての意味
こうした生産マイルストーンの重要性は、キリのいい数字そのものよりも、それが示す製造体制の成熟度にある。1万5,000台ものヒューマノイドを出荷している企業は、バッテリー供給、アクチュエーターの調達、組立ラインのスループットといった課題を必然的に克服しているはずであり、これは多くの初期段階のヒューマノイドスタートアップがまだ直面していない領域だ。中国工業情報化部(MIIT)が2026年末までに商用ヒューマノイド導入台数を1万台超とする目標を掲げて推進を強めるなか、AGIBOTの生産規模は、何年もかけて生産能力を拡大することなく、この需要に応えられる数少ないメーカーの一社としての地位を同社にもたらしている。